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雇用保険とは?加入条件やメリット・給付金の種類・保険料の計算方法を解説

法律・制度

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雇用保険は、失業したときや育児休業取得中に賃金が減ったときなど、いざというときに社員の生活を支える仕組みです。ここでは、雇用保険の加入条件や申し込みの流れやメリット、保険料の計算方法について解説します。

雇用保険とは?

雇用保険とは、労働者が失業した場合や雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付などをおこなう制度です。ここでは、その目的や雇用保険の種類について解説します。

雇用保険の目的

雇用保険は企業の労働者が加入対象で、経営者や個人事業主は加入することができません。雇用保険に加入する目的は大きく2つ存在します。ひとつは労働者が失業した場合や雇用の継続が困難となる事由が生じた場合などに必要な給付を行って、労働者の生活と雇用の安定を図ること、もうひとつは労働者の再就職を支援・促進することです。

雇用保険の種類

雇用保険で支給される給付金にはいくつか種類があります。ここでは、雇用保険の種類と支給される条件について解説します。

求職者給付・就職促進給付

失業した際に、新しい仕事を探している期間中の収入を保障したり、再就職を促進したりするための給付金です。このうち、一般的に「失業保険」などと呼ばれる基本手当は離職前6ヶ月間に支払われた通常の賃金(ボーナスなどを除く)の合計を180で割って算出した額(賃金日額)の50~80%を1日当たりの支給額(基本手当日額)として、その90日~360日分が支給されます。何日分の支給が受けられるかは、離職理由や被保険者期間、年齢によって異なります。なお、基本手当日額には、上限額も決められています

基本手当日額の上限額(令和2年3月1日現在)
30歳未満 6,815円
30歳以上45歳未満 7,570円
45歳以上60歳未満 8,330円
60歳以上65歳未満 7,150円

基本手当を受けるためには、離職前の2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12ヶ月以上(離職理由によっては離職前の1年間に6ヶ月以上)あることが必須条件です。またこの給付金は「働く意思と能力がある求職者」に支給されるものなので、住民票のある地区のハローワークに離職票などを提出し、求職活動をしなければ支給されません。

なお、基本手当は、ハローワークに求職の申込みをした日から7日間(待期期間) 、また、離職理由によっては最大3ヶ月間(給付制限期間)は支給されません。ですから、退職後は、なるべく早めにハローワークでの手続きをおこなうことが重要です。

高年齢雇用継続給付金

雇用保険に加入していた期間が5年以上ある60歳以上65歳未満の被保険者について、60歳以降の賃金が60歳時点の賃金と比較して75%未満に低下した状態で働き続ける場合に「高年齢雇用継続基本給付金」が支給されます。この給付金は、賃金の低下率によって支給率が異なり、最大で各月の賃金の15%相当額が支給されます。これ以外にも、60歳以後再就職した場合に支払われる「高年齢再就職給付金」もあります。

育児休業給付金

1歳または1歳2ヶ月(支給対象期間の延長に該当する場合は1歳6ヶ月または2歳)未満の子どもを養育するために育児休業を取得した被保険者に支給されます。休業の間に会社から賃金が支給されない場合、給付金の額は、原則として、休業開始時の賃金の67%(育児休業の開始から6か月経過後は50%)相当額となっています。

介護休業給付金

家族の介護のために休業した被保険者に支給される給付金です。原則として、休業開始前6か月間の賃金合計額を180で除した額(賃金日額)の67%相当額が休業した日数分だけもらえます。同じ家族に対しては93日分を限度に3回まで支給されます。

教育訓練給付金

国が指定する教育訓練講座を受講し修了した場合、受講料や入学料などの教育訓練経費の一部を支給する制度です。教育訓練給付金をさらに分けると、「一般教育訓練給付金」「特定一般教育訓練給付金」「専門実践教育訓練給付金」の3つがあり、それぞれ支給対象となる教育訓練・受給資格・給付額が異なります。これらの給付金を受けるには、受講開始日までの間に同一の事業主に引き続いて雇用されていた期間が3年以上(※初回受給の場合は1年以上)あることが条件となります。

雇用保険の加入条件

雇用保険に加入するためには、以下の条件を満たす必要があります。

31日以上の継続雇用の見込みがあること

同一の事業主に継続して31日以上雇用されることが見込まれる者で、期間を定めずに雇用される正社員、および31日以上の期間を定めて雇用される契約社員やパートタイマーなどは雇用保険に加入します。

1週間あたりの所定労働時間が20時間以上であること

労働契約書などに週20時間以上の所定労働時間が定められていることが必要で、残業などで突発的に週20時間を超えた場合は含まれません。

学生以外(例外あり)

高等学校もしくは大学に在学中の生徒・学生は、上記の条件を満たしていても加入できません。ただし、卒業後も同じ職場で継続して勤務する卒業見込みの学生や休学中の学生、夜間学部や定時制の学校に在籍する学生などは、上記の条件を満たしている場合に特例として被保険者になります。

【人事担当は知っておきたい】パート・アルバイトが雇用保険に加入するメリットと計算方法

雇用保険に加入するメリットは?

労働者は、失業して収入が無くなってしまったり、休業により賃金が減ってしまったりするリスクを常に抱えています。このようなリスクに直面しても、雇用保険に加入していれば様々な給付金をもらえます。雇用保険は、労働者を失業などのリスクから守り、安心して働けるようにしてくれるもので、加入することには大きなメリットがあります。

雇用保険のデメリット

一方、雇用保険に入ると保険料が給与から天引きされるため、手取りが減額するというデメリットがあります。保険料率は業種によって異なりますが、一般の事業の場合は給与の0.3%が雇用保険料として給与天引きとなります。

【2020年最新】雇用保険料率(雇用保険の計算方法)

雇用保険料の具体的な計算方法をご紹介します。雇用保険料は労働者と事業主で負担することになっており、保険料率と負担割合は業種ごとに以下のように定められています。

事業種労働者負担…(1)事業主負担…(2)雇用保険料率…(1)+(2)
一般の事業3/1,0006/1,0009/1,000
農林水産・
清酒製造の事業
4/1,0007/1,00011/1,000
建設の事業4/1,0008/1,00012/1,000

労働者負担となる雇用保険料は、決められた保険料率を給与にかけて計算します。
例えば、一般事業会社に勤務し、賃金総額が30万円の場合は、上記の表で示した通り雇用保険料率の労働者負担は「1,000分の3」なので、30万円×3/1,000の900円となります。

上表を見れば分かる通り、雇用保険料率の負担は、労働者より事業主のほうが多くなっています。これは、事業主の保険料に、労働者に給付金を支給すること以外の費用負担も組み込まれているためです。例えば、新型コロナウィルスの影響で休業する事業主に対して、国は労働者に支払う賃金の一部を補助する助成金(雇用調整助成金)を出していますが、それにかかる費用は、主に雇用保険料の事業主負担分でまかなわれています。

雇用保険の手続きの方法

ここからは、加入する方法や退職する場合などの雇用保険関連の手続き方法について解説します。

雇用保険の加入に必要な主な書類

雇用保険への加入手続きは基本的に事業主が行います。雇用保険の加入手続きに必要な書類は以下の通りです。

雇用保険被保険者資格取得届

新たに労働者を雇い入れた場合、その都度、入社した月の翌月10日までの間に所轄のハローワークへ提出します。

退職時に行う雇用保険の手続きの方法

労働者が退職する場合に事業主(人事担当)は、以下の書類を確認し、提出しなければなりません。

雇用保険被保険者資格喪失届

労働者が退職したことを証明する書類です。労働者が退職した日の翌々日から10日以内にハローワークに提出します。

雇用保険被保険者離職証明書

労働者の退職前の賃金や退職理由などを記入した書類で、資格喪失届と一緒にハローワークに提出します。提出後にハローワークから交付される「離職票」は、会社から本人に送付します。

雇用保険の知っておきたいポイント

離職証明書に記入した退職理由に本人が異議を示す場合はどうすればよいか?

自己都合退職した場合、失業保険をもらうときに、最大3ヶ月間の給付制限期間が設けられます。ですから、すぐに失業保険をもらいたい退職者は、人事担当に対して「 ( 自己都合退職であっても ) 会社都合で退職したことにしてほしい」と要求してくることがあります。中には、離職理由が「自己都合退職」となっている離職証明書の本人記入欄に「異議有り」と書いてきたり、「会社都合退職としてくれるまで離職証明書には記名・押印しない」と言ってきたりする人もいます。(離職証明書には、会社が記入した離職理由について、労働者本人が「異議の有無」を示し、記名押印をする欄があるのです。 )

このようなときに、労働者の要求を聞き入れて会社都合退職として処理してしまうと、事業主がハローワークから会社都合退職を行ったことに対する説明を求められたり、国から支給されるはずの助成金をもらえなくなったりすることがあります。ですから、人事担当は、離職証明書に本当の離職理由を記入するようにしなければなりません。

本人が離職理由に納得せず、離職証明書に「異議有り」と記入してきた、または記名押印をしてこなかった場合は、そのままの状態で離職証明書をハローワークに提出し、窓口で事情を説明してください。そうすれば、ハローワーク側で、離職理由を自己都合・会社都合のどちらにするかを決めてくれます。

雇用保険を不正に受給した場合、事業主も処分を受けることがある

会社を退職したことにして失業保険をもらったり、育児休業中に支給された賃金を報告せずに給付金を受けたり、雇用保険を不正に受給しようとする人がいます。雇用保険を不正に受給した者は、支給額全額を返還しなければなりませんし、悪質な場合には、さらに支給額の最高2倍の罰金の納付が命ぜられます。
なお、事業主が虚偽の申請書等を提出した場合は、事業主も連帯して、支給額の返還や罰金の支払いなどの処分を受けることがあります。(最悪の場合、詐欺罪として刑罰に処せられることもあります。 )

このような処分を受けないように、人事担当は、雇用保険の手続き等を正しく行うことが必要です。 ( 雇用保険の手続き等で分からないことが出てきたときには、ハローワークに確認してください。 )

保障が手厚い雇用保険

この記事では雇用保険の加入条件やメリット、保険料の計算方法について解説しました。雇用保険の保障が手厚いことに驚いた方もいるのではないでしょうか。社員が会社を辞めた場合の生活や再就職の大きな支えになります。人事担当の方はしっかり把握しておきましょう。

【参考文献 】

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