コロナ禍で、会社に出勤ができなくなり、テレワークが一般化してきたように採用業務も変革を迫られています。
必要に迫られて採用業務をアップデートしていくときに、そのメリットだけでなくデメリットをしっかり理解し、対策することがとても重要です。
本日は、コロナ禍での対応の変化が余儀なくされる採用業務の中で、考えられるメリット・デメリットやその対応策についてご案内します。
アフターコロナで採用はどう変わっていくのか?
新型コロナウィルスの感染拡大により、ビジネスに様々な影響が出ました。
至る所で、新型コロナによる変化が見られます。
飲食店では“手指のアルコール除菌”、 スーパーなどの店舗では“ソーシャルディスタンスの意識” 、電車では“マスク着用がマナー”になる、などです。
しかしそれはオフラインの外出時だけではありません。
採用媒体でも“新型コロナによる特別対応”の記載が目立ちます。
面接時の消毒液やパーテーションの設置や、勤務時の消毒液設置、マスク着用を記載したものなどです。
このような記載は、求職者の安心感につながります。
新型コロナ対応について採用媒体への記載がまだの企業は追記をおすすめします。
そして、在宅勤務が一般化したことはビジネス上の大きな変化です。
東京商工会議所の調査によると、中小企業の7割近くがテレワーク実施済みとの結果となったそうです。
※詳しくはこちら(東京商工会議所ホームページ)
このような状況下で、人材業界・採用マーケットの界隈では 【Web面接】という言葉がよく聞かれるようになりました。
(その他【オンライン面接】【オンライン採用】【Web採用】など)
※Web面接(オンライン面接)とは求人企業と求職者がWeb上でつながり、面接を行うこと。
お互いパソコンやスマホ、タブレットをインターネットにつなぐことでカメラ(動画)とマイク(音声)を通して面接ができる。
ツールは、zoomやSkype(スカイプ)など無料のものや 応募者情報の管理まで一元管理できるHARUTAKA(ハルタカ)など有料サービスも様々。
就活生に限って言えば、9割もの方々がオンライン採用(説明会や面接)を希望しているそうです。(弊社JOBRASS調べ)
当然多忙な転職者なども、Web面接にメリットを感じる人が多いでしょう。
その流れを受けて、Web上ではWeb面接が行われるのが当たり前のような風潮です。逆から捉えると、 企業がWeb面接を導入していない場合、求職者の応募意欲が下がる ということが予想されます。
一方で、実際の採用現場ではWeb面接への移行が難しいという声も多くあります。
こちらの記事ではWeb面接のメリット・デメリットや、それに対しての企業の対応方法をご紹介していきます。
企業側・求職者側 それぞれのWeb面接(オンライン面接)のメリット・デメリット
まずは、簡単にそれぞれを表にまとめましたのでこちらご覧ください。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
求職者 | ・時間短縮 ・交通費の削減 |
・熱意や人柄、空気感や雰囲気など抽象的なものが伝えづらい |
企業 | ・時間短縮 ・交通費の削減 ・居住地、勤務地に関わらず社員全員を面接官としてアサインすることができる ・遠方の応募者と手軽に面接ができる |
・システム上のトラブル対応 ・熱意や人柄、空気感や雰囲気など抽象的なものが伝えづらい ・グリップしづらくなる |
これらを深掘りしていくことが、オンライン採用での成功への近道となるでしょう。 それでは、詳しく見ていきます。
【求職者側のWeb面接のメリット】
- 時間短縮
- 交通費の削減
実際のケースとしては下記のようなことが考えられます。
- 遠方企業の面接が受けやすい
- 現職に勤務しながらの転職活動がしやすくなる
- 学生の就活などでは交通費がネックになるが、Web説明会・Web面接では、時間的にも金銭的にも両面でコスト削減ができるため、より深く業界研究、企業研究がしやすくなる
【求職者側のWeb面接のデメリット】
- 熱意や人柄が伝えづらい
対面での面接よりも熱意が伝わりづらいので企業側はそれを加味して判断する必要があるといえます。
最近は、Web面接では判断が難しいということで、適性診断や性格診断を導入する企業が増加しています。
【企業側のWeb面接のメリット】
- 時間短縮
- 交通費の削減
- 居住地、勤務地に関わらず社員全員を面接官としてアサインすることができる
- 遠方の応募者と手軽に面接ができる
採用する側もされる側も、場所に関わらずどこにいても面接をすることができるということは、採用活動をする企業にとって大きなメリットです。
具体的なメリットの活用例
- 地方支店、店舗の社員などを面接にアサインすることで、求職者に現場の生の声を届けやすい
- 社員座談会などをオンラインで開催し、社風を伝える
- 新卒採用で、Uターン・Iターン学生をターゲットとする場合、オンラインは面接設定がしやすい
取り入れられるものから実践することで、より良い採用ができるのではないでしょうか?
【企業側のWeb面接のデメリット】
- システム上のトラブル対応
- 熱意や人柄、空気感や雰囲気など抽象的なものが伝えづらい
- グリップしづらくなる
弊社アイデムでも、お客様からのご相談で一番多いものが、 上記のデメリットが理由となり、オンライン採用を導入しづらいということです。
しかし、先ほども記載しましたが Web面接に対応していないと、求職者の応募意欲は下がります。
Web面接は採用のスタンダードになっていく時代です。 デメリットを払拭し、早くからWeb面接に取り組むことが、アフターコロナ/ウィズコロナで採用活動をスムーズに行う方法かもしれません。そこでここから詳しく、デメリットに対する解決方法を記載していきたいと思います。
デメリット1:システム上のトラブル対応
これは主に、インターネットへの接続不良などのトラブルが懸念となります。
< 解決策1:ネットワーク環境の事前準備・整備 >
事前に必ず接続確認を行う。
また、社内ネットワークや自宅の通信環境だけでなく、ポケットWi-Fiやスマホのテザリング機能など第二、第三の方法を用意しておくことも安心材料のひとつとなります。
その上で、どうしても短時間でのトラブル解消が困難な場合は
日を改めるという決断をなるべく早くすることが、求職者にとって印象が良いと思われます。
< 解決策2:リアルタイムのWeb面接以外の手法の活用 >
通常のWeb面接ではなく【録画面接】という手法も広がりつつあります。 通常のWeb面接は、企業と求職者がそれぞれ同時刻にオンライン上でつながるライブ形式です。
一方【録画面接】は、企業が事前に提示した質問に対し、求職者が回答を録画し、企業に提出するという形式です。
通信環境が悪いから面接を中断する、ということもありません。また、企業も求職者もお互い都合が合う時間に面接対応をすることができます。書類選考や一次面接に代用するなど活用方法は様々です。
デメリット2:熱意や人柄が伝えづらい、グリップできない
採用したい候補者との面接の場合、 採用担当者はアツく口説いたり、時には食事にいったりして、対面で伝える熱量というものがあります。それが候補者へのグリップとなり、入社承諾に繋がるケースも多いです。
しかしオンラインだと、そこが伝えづらいのです。どうしても画面上だとクールに見えがち、会話も端的になりがちです。
そうすると、【人の魅力】で採用できていた企業は、苦戦を強いられます。解決策としては下記のようなものがあります。
< 解決策1:接触回数を増やす >
単純接触効果(※)を狙い、面接・面談回数を増やしたりメール・電話・lineなどでの連絡を増やすことが効果的です。
※「単純接触効果」とは接する機会が多くなると、その相手への好感が高まる効果のこと
< 解決策2:オンラインならではの面談・面接手法を導入 >
こちらはWeb面接のメリットに記載したものを活用する方法です。
例)
普段は面接同席しないポジションの社員を同席させる
→ 様々なキャリアプランを提示
→ オンライン社員座談会の開催
→ 社風や社員の雰囲気を伝えるWeb社内ツアー
→ 社内の雰囲気やオフィスを見せる
上記のようなオンラインでしかできないような企画をすることで自社の魅力を多方から伝えられ、求職者グリップが期待できます。
また一方で、このようなことに時間を割くことが難しい採用担当者も多いのではないでしょうか。
採用専任ではなく、労務やその他人事、総務、社内SEなどを兼務しているということもよくあります。
そこで、時間や工数をかけずに、応募者の志望度をぐっとアップさせる方法をご紹介したいと思います。
< 解決策3:採用ホームページ、動画など自社メディアの活用 >
応募者(求職者)は、どんな情報を求めているのでしょうか?
その情報をオープンにすることで、その企業に対する応募意欲・入社意欲が上昇します。
大きなくくりでお伝えすると、働くイメージが湧く情報です。
パート・アルバイト採用の場合だったら、休憩時間の取り方や休みの取りやすさは重要です。
新卒採用なら、キャリアプランや詳しい仕事内容、詳しい福利厚生、有給休暇の取得率など
中途採用なら、具体的な仕事内容(1日の流れ)やキャリアプラン、業界安定性、上司の人柄など
募集ポジションや職種、ターゲット層にもよりますが、それに合わせた情報を採用ホームページなどの自社メディアで提供することが最も重要だと考えます。
その企業で働くイメージができるのか?それが明確になれば、応募者のグリップは成功します。
Web面接だけでは伝えきれない自社の魅力を採用ホームページで伝えていくのです。
一方情報量が少ないと、そこで志望度アップを狙うことが難しく、離脱されてしまう可能性が高くなります。
【自社の情報をオープンにし、求職者の志望度アップにつなげる】これは採用時の基本の鉄則ですが、自社情報を対面で伝えることが難しくなってきている現在、自社メディアの活用を本格化することが、アフターコロナ/ウィズコロナ時代では重要です。
弊社アイデムは採用ホームページ構築をはじめ、採用動画制作、録画面接ツールのご案内など様々なご提案が可能です。
ぜひご相談だけでもお聞かせいただけますと幸いです。
まとめ
- アフターコロナはWeb面接していないことが、求職者の志望度を下げる
- 候補者グリップはオンライン座談会の開催など、Web面接・Web面談の多様性を活用しましょう
- 候補者グリップのために充実した採用ホームページや採用動画を活用しましょう
採用に関するお悩みはアイデムにご相談ください!
弊社アイデムでは、採用ホームページは27,000社超の導入実績がございます。(2020年8月現在)
そのほかコーポレートサイトの制作、採用動画の制作、Indeedや求人媒体の活用など、お客様それぞれの課題に合った採用手法のご提案が可能です。
また、動画面接ツールや適性診断・性格診断などのツールのお取り扱いもございます。
もしご興味ありましたらお気軽にお問い合わせください。
この記事が、採用業務に関わるすべての方にとって、少しでもお役に立てていれば幸いです。