アイデム写真コンテスト「はたらくすがた」2016年小学生の部受賞作品

選考委員長

田沼 武能

写真家

11年目を迎える写真コンテストには、7,500点を超える作品が全国各地から集まりました。本年も地域性に富んだ作品や、多種多様な職業の写真が届き、撮影者の驚きや感謝の気持ちを感じながら最終選考を行いました。

小学生のグランプリ、小宮愛結さんの作品は消防士として働く母親が被写体です。凛々しく働く母への尊敬の念と共に、消防士という仕事への憧れも感じられる作品でした。女性が社会で活躍していることを表現している作品ともいえます。

中学生の部グランプリの松川大晟さんの作品は、働く保育士と子どもたちの構図が印象的でした。ずらりと並んだ子どもたちの夢中になっている表情から、愛情をもって表現豊かに読み聞かせをしていることをうかがい知れます。

高校生の部グランプリの海老原友理さんの作品は、焼いている煎餅を持ち上げている男性の写真です。鉢巻き姿の男性の表情はユーモラスに富んでいて、経験豊かな職人がいきいきと働いている光景を写し撮った一枚です。

一生懸命働くことは、大人にとっての日常ですが、子どもたちがその姿を目にする機会は多くありません。口には出しませんが、家族への感謝や尊敬の念を抱いた子どもたちも、たくさんいたのではないでしょうか。 写真コンテストへの参加を通じて、仕事をすることは誰かの役に立っており、 社会の一員としていつかご本人も働くということを意識してもらえたならば、嬉しい限りです。

選考委員
わだ ことみ
絵本・構成作家

アイデム写真コンテスト「はたらくすがた」の審査は、どんな素敵な写真を拝見できるかなと、いつもとても楽しみです。今回もたくさんのご応募、ありがとうございました。 写真を見て、題名や説明を読むと「うーん!」「なるほど!」と思わず感心します。

写真には必ず、写す人、写される人の両方の思いが表れますね。働くご家族の写真を撮る時の皆さんの「お父さん、かっこいい!」「お母さん、ありがとう!」といった尊敬や感謝の心と、ご家族から皆さんに向ける愛情や温かさの両方を、一枚の写真に感じます。 また、ご家族でなくても、働いている方の真剣さや楽しさに、感動したり、驚いたりして、皆さんがシャッターを切っている様子が伝わってきます。写真って素晴らしいですね。一瞬で心を表現します。

小学生の部の小宮愛結さんの作品は、消防士のお母さんです。町を火事から守る大きな責任を背負うお母さんのきりっとした表情と、愛結さんを見つめる優しいまなざしの両方を感じました。愛結さんの自慢のお母さんですね。

中学生の部の松川大晟さんの作品は、保育園の先生が小さな園児たちに読み聞かせをしている写真です。絵本を興味津々に見ている可愛い表情が並び、更にそれを見守る先生の後姿と眼差し。心がとても温かくなり、思わず微笑んでしまいました。

高校生の部の海老原友理さんの作品は「せんべいおじさん」。おじさんの焼くせんべいは本当に美味しそうで、「せんべいおじさん、10枚ください!」と言いたくなるほど、素敵な笑顔です。きっと、素早い熟練した技でおせんべいを焼いているのですね。お醤油の香ばしい香りがしました。

応募された皆さん一人ひとりの写真にドラマがあって、「はたらくすがた」が心に残ったと思います。これからも写真を通して、いろいろな経験をして世界を広げていってください。

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