グランプリ
- 「せんべいおじさん」
- 海老原 友理(東京都)
共立女子高等学校 1年
- 香ばしい醤油の香りとともに、川越の菓子屋横丁で小さなせんべい屋さんを見つけました。何年もやっているようでおじさんは手早くせんべいを焼いていました。1枚撮らせて欲しいとお願いしたところ、「モデル料は高いよ!」と言いつつも、ちょうど出来上がったせんべい片手に、眩しいくらいの笑顔を向けてくれました。
準グランプリ
- 「ギラッ」
- 松浦 碧希(大阪府)
大阪市立工芸高等学校 3年
- 3ヶ月間、いろいろな町工場を撮り続けました。工場に入る前は、怖いおっちゃんばっかりで、入れてもらえるのかと不安に思っていました。でも、踏み込むとおっちゃんらはやさしくて、すごいたくさんの人生経験をしていて、すごくすてきでした。そんな時、この人と出会いました。普段、話している時はおもしろいおっちゃん。でも、「仕事する時は真剣やねん。」って目がギラって光る。その瞬間ドキっとしてシャッターを切りました。
優秀賞
- 「伝統を守る」
- 高木 優衣(岐阜県)
岐阜県立岐阜総合学園高等学校 2年
- 伝統工芸品である岐阜和傘を女性の方が作っているという事を聞き、撮影に出かけました。想像していたよりも若い女性の方が、歴史を受継いで懸命に働いている姿はとても素敵でしたし、このような働き方があるのだという発見がありました。繊細な指さばきで作られていく和傘を見ていると、私もひとつ欲しくなりました。
優秀賞
- 「仕事」
- 竹川 春希(広島県)
広島県立広島商業高等学校 2年
- 学校の近くにある鉄工所で撮影しました。けがきという作業をしているところで、失敗の 許されない大事な工程です。私はその作業をするすがたを見て、仕事をするようになったらこの方のように一生懸命やろうと思いました。この真剣な表情とすがたは、私の憧れの「はたらくすがた」となりました。
佳作
- 「私の理想」
- 今村 綾乃(愛知県)
愛知県立半田農業高校 1年
- 平成27年8月27日に愛知県知多郡美浜町にある「南知多ビーチランド」に行きました。私は、小さい頃から水族館で、魚を見るのが大好きです。この日も、ビーチランドの大型水槽で優雅に泳ぐ魚達を見ていました。すると、水槽の中に飼育員さんが潜ってきて魚たちに餌やりをし始めました。見事なシャッターチャンスでした。 魚の種類によって餌の形や種類を変えたりして餌やりも工夫しているそうです。私もいつか生き物相手の仕事をしてみたいと思いました。
佳作
- 「働く手」
- 二貝 葵(和歌山県)
和歌山県立神島高等学校 2年
- 私がこの写真を撮影したのは、町工場のおじいさんの「仕事で使い込んだ」という感じがかっこよかったからです。私は工場の写真をよく撮りに行きます。仕事をしている方の「働く手」が好きなので、毎回撮っています。今回は、手を真ん中に置いて、手で積み重ねた仕事の経験や苦労を表現してみようと思いました。モノクロの方が雰囲気が伝わると思い、モノクロームで表現してみました。
佳作
- 「お手伝い」
- 刀根 栞里(香川県)
香川県立高松西高等学校 1年
- 毎朝の牛乳、赤ちゃんのミルク。私たちが命を育んでいく過程で欠くことのできない大切なものです。この写真は、牧場の方が乳牛たちに餌を与えている光景です。お母さんのお手伝いでしょうか。小さなスコップで懸命に藁を持ち上げる女の子がいました。酪農は、消費者の命をつなぐだけでなく、家族の絆もつなげる素敵な仕事だと感じました。
佳作
- 「歩く辞書」
- 中山 綾(東京都)
共立女子高等学校 3年
- 私が撮影させて頂いたのは、世界史の先生です。先生は、本当に知識量が多く、いつも楽しく授業に参加しています。また、世界史という一つのことを究めている姿をとても尊敬しているのと同時に、私もそのような人になりたいと思っています。先生のように、好きなことを仕事にするために日々励んでいます。
佳作
- 「子供パン作り体験スクール」
- 和田 百華(愛媛県)
愛媛県立新居浜南高等学校 3年
- 私が住んでいる街の行きつけのレストランで「子供パン作り体験スクール」が開催されました。お店を閉めて行われる、年に一度の大きな行事です。パンを作る子供達の真剣な表情、出来上がったパンを見た子供達の笑顔。「パンを作ってみたい!と言ってくれた子供達の期待に応えたい」そう言っていたスタッフさんの気持ちが感じられました。ただおもてなしするだけが、「はたらく」ということではないのだと気付かされました。
佳作
- 「火花の奥に」
- 島原 大知(大阪府)
大阪市立工芸高等学校 2年
- 僕のおじいちゃんは町工場を経営しています。もう五十年近くも工場で働き、十年ぐらい休みをとってないそうです。そんなおじいちゃんを撮っていたのですが、少し無理を言って金属の切断を撮らせてもらいました。あまりにも真剣にやっていたので僕もいつの間にか油まみれの床に寝転がって撮っていました。服は油まみれになってしまいましたが、今では良い思い出です。
佳作
- 「息の合ったコンビネーション」
- 伊集院 佳奈(東京都)
共立女子高等学校 1年
- 鎌倉の新江ノ島水族館でのアシカショーです。その息の合ったコンビネーションはショーのテーマである「きずな/ kizuna」にピッタリでした。技を決めた時の笑顔には、見ている私達の心を打つものがあり、魅了されながら何枚も写真を撮りました。
佳作
- 「よく立てたな!良い子に育てよ!」
- 八並 悠(熊本県)
熊本県立御船高等学校 3年
- この写真は、私の祖父と、祖父が飼育している牛の写真です。生まれて間もない子牛が、一生懸命に足で体を支えて立ちあがり、それを見届けるように母牛と祖父が寄り添っているところが、とても感動的でシャッターを切りました。まるで我が子を褒めているかのような雰囲気が、何とも言えない印象でとても心に響きました。
佳作
- 「美味しくなあれ」
- 小澤 魁(岩手県)
岩手県立黒沢尻北高等学校 3年
- この作品を撮影した理由は、祖母の家では毎年干し柿を作っているので、秋らしい写真が撮りたいと思っていた私は、祖母が干し柿の作業をする日に出かけて行き写真を撮りました。この写真を撮った日は、あいにく天気が悪く、暗い写真になりがちで、撮影するのが難しかったのですが、感度をいろいろ変えて、納得のいく写真を撮ることができました。私は、家族の写真を撮ることがあまりないので、この機会にもっと多くの写真を撮りたいと思います。
佳作
- 「バリバリ働く88歳」
- 宇津田 蕗(広島県)
広島大学附属高等学校 1年
- 今年米寿を迎えた祖母は、離れて暮らす私達家族に、自身で育てた野菜をたびたび届けてくれます。感謝の思いを込めて、祖母の畑仕事を題材に選びました。ファインダー越しに見る祖母は元気のかたまり。山の中の独り暮らしなのですが、早寝早起き、質素な食事、お陽さまを浴びての畑仕事、が健康の秘訣のようです。おばあちゃん、ありがとう!
団体奨励賞
- 共立女子高等学校(東京都)
- 松浦 展 先生
- この度は、団体奨励賞の栄誉を賜り、まことにありがたく厚く御礼申し上げます。高校写真部は現在部員数60名以上で、年に10回以上の撮影会、美術館見学や長野県白馬村での合宿など、様々な場面で技術を磨いています。「はたらくすがた」は本年度の撮影テーマの1つです。団体奨励賞の他、グランプリ、佳作もいただき、生徒にとり大きな励みになりました。これからも、風物の瞬間の美しさをとらえることができるよう生徒共々励んでいきたいと思います。