キャッチコピーは求人広告の中でも、まず目に入ってくる大切な要素です。これを見て求職者の企業イメージが変わったり、応募へのモチベーションが一気に上がる場合もあるため、企業の個性と魅力を盛り込みながらも、伝わりやすい言葉選びをすると良いでしょう。そこで今回は、キャッチコピーを魅力的にするポイントと、注意すべき内容についてご紹介します。
魅力的なキャッチコピーのメリット
「沢山の候補から選ぶ」という視点で考えれば、例えば自分が予約サイトなどでレストランやホテルを選ぶシーンを想像してみるとご理解頂けるのではないでしょうか。同じ条件で検索された店舗一覧の中 で、詳細ページを見に行きたくなるのはどのような店舗でしょうか。恐らく、アイキャッチ画像やキャッチコピーが決め手になっているのではないでしょうか。
もちろん、就職先は一度行けば終わりという類のものではないため、求職者側の目線は、飲食店選びとは比べ物にならない程、厳しいものになります。とはいえ、目に留まるようなキャッチコピーを求人情報に織り込むことで得ることのできるメリットがあります。
求人情報を読んでもらえる可能性が高まる
求人のキャッチコピーが担う一番の役割は、求人情報の詳細を読んでもらうことです。応募へのきっかけとなるので、ここに力を入れないことにはスタートラインにも立つことができないという意味でもあります。
キャッチコピーが魅力的でインパクトがあると、求職者の目に留まりやすくなります。インパクトと言っても、ユニークすぎるようなコピーを書こうとする必要はありません。心に刺さるメッセージ性を持ちながらも誠実なコピーであれば十分魅力的です。
特殊なフレーズを使用するのではなく、表現の仕方で印象を変えることが出来るのが、キャッチコピーです。
魅力的なキャッチコピーを作成するポイント
次に、キャッチコピーを作成するにあたって特に意識したいポイントをご紹介します。先にご紹介したキャッチコピーのメリットも踏まえつつ、作成の参考にしてみてはいかがでしょうか。
採用計画を社内で固める
どのような人材をどのくらい必要としているのか、募集の背景など、採用活動の際に綿密な採用計画を立てているでしょう。これが明確であればあるほどキャッチコピーは書きやすくなるので、まずは明確な採用計画に基づいて、求める人物像などが定まっているかを社内で確認してください。
ぼんやりとした表現ではなく具体的に
例えば「未経験者歓迎」を「未経験者でもOK!研修制度も充実していて成長できる」とすれば、未経験者でも放置されない安心感が持てます。また、「やる気のある人募集」のような曖昧な言い方も「意欲的に挑戦できる環境」など、具体的にやる気のある人が会社でどうなれるかをイメージできるような文言にすることで、企業への興味関心を喚起しやすくなります。
「女性が活躍中」といった良く使われる表現でも「女性が活躍中!産休・育休も取りやすい」なのか「女性が活躍中!女性管理職も多数」なのか、どのような意味での活躍なのかを明確に伝えることが重要です。
言葉に具体性がないと、企業側が伝えたい真意とは異なる解釈でメッセージが受け取られかねないことに加え、他社と大きく差別化を測ることも難しくなります。どこの企業にも当てはまるような曖昧表現は避け、「なぜそうなのか」を明記してみましょう。
法律上の規制にも注意
労働者保護の観点から、厚生労働省にて設けられている規制がありますので、あらかじめ把握しておきましょう。場合によって、指導や立入検査、罰則が与えられるケースもあります。
悪意なく無意識に使っていても、受け取る側によっては差別と感じるような言葉もあります。企業の信用を失ってしまっては、採用活動だけでなく企業運営にまで影響が及びかねません。
性差別にあたる表現
性を限定した採用は、男女雇用機会均等法によって禁止されています。求人票や求人広告を作成したら、以下の規制に触れていないかをチェックしておきましょう。
1. 募集・採用に当たって、その対象から男女のいずれかを排除すること
2. 募集・採用に当たっての条件を男女で異なるものとすること
3. 採用選考において、能力及び資質の有無などを判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをすること
4. 募集・採用に当たって男女のいずれかを優先すること
5. 求人内容の説明など募集または採用に関する情報提供で、男女で異なる取扱いをすること
引用:厚生労働省
年齢制限
こちらも雇用対策法によって、年齢に制限のない雇用機会を与えることが義務化されています。
そのため、「~歳以下の募集」などを明言するのは合法的に例外と認められているケースを除いて基本的にはNGです。
まとめ
求人票におけるキャッチコピーは、企業の信念や概要、ブランディングの方向性など、あらゆる要素を凝縮した一言です。奇をてらったり、無理やり印象に残そうとしたりするのではなく、ありのままの会社を的確に伝えているかどうかを考えるよう心がけましょう。もし、難しい場合には外部のコピーライターに意見を求めるのも良いでしょう。
今回ご紹介したポイントは最低限押さえた上で、自社を最大限アピール出来る素敵なキャッチコピーを作成しましょう。