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オンボーディングとは?効果や実践例~社員の定着・戦力化を加速させるために~

採用ノウハウ

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採用に関することならアイデムのリターム編集部にお任せ!

企業の人事担当者や経営層の多くは、新たな人材を採用した際、できるだけ長く会社に在籍し、いち早く戦力となって自社に貢献してほしいと期待しています。
しかしながら、新入社員が「定着せず早期離職をしてしまう」「当初期待したようなパフォーマンスを発揮できていない」といった課題を抱えている企業が多いのが現状です。

そこで近年注目されているのが「オンボーディング」です。
今回は、オンボーディングとはどのようなものなのか、実施する目的や効果、導入方法について解説いたします。

Index

オンボーディングとは?

オンボーディングは、「船や飛行機などに乗る」ことを意味する「on-board」に由来しています。乗船・搭乗した新規の乗務員に対して適切なサポートを行い、早めに状況や業務に慣れてもらうことを指します。
具体的には、新規採用者の即戦力化と離職防止を目的とした、採用から戦力化までの一連の受け入れプロセスのことです。新卒社員に限らず、中途採用者、幹部クラスのエグゼクティブ人材など、すべての新規採用者が対象です。

新入社員が早期に活躍するためには、入社直後の研修だけではなく、継続的な職場のサポートが不可欠です。
せっかく採用しても「戦力になる前に辞めてしまう」、あるいは「本来のパフォーマンスを発揮できない」などの問題に対し、新入社員本人だけの課題と捉えるのではなく、上司や同僚など既存社員も巻き込んで対応にあたります。短期間で順応してもらえるように社内の仕組みを整備することで、採用コストの抑制、組織全体のパフォーマンス向上などが期待できます。

オンボーディングと混同されがちなものに、OJT(On The Job Training)があります。OJTは実際の業務を一緒に行いながら、仕事のやり方を教えながら育成していく教育手法です。OJTはオンボーディングの取り組みの1つといえます。

参考記事:OJTとは?メリット・デメリットと成功させるためのポイントを紹介

オンボーディングを実施する目的

オンボーディングの目的は、「早期離職防止」や「定着率の向上」です。
新入社員に職場に慣れてもらい、早期に戦力となって長く活躍してもらうことが、企業の発展に繋がるからです。

オンボーディングが注目されるようになった背景には、早期離職問題や転職者の増加による人手不足が深刻化していることがあります。

2022年に厚生労働省が発表した調査によると、2019年3月に卒業した新規学卒就職者の、就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が35.9%、新規大学卒就職者が31.5%となっています。若年層の早期離職は、企業にとって大きな損失となる深刻な問題です。
加えて、雇用流動化に伴い、転職が活発化する一方で、中途入社者の定着率の低さも問題となっています。

このような「早期離職問題」や「定着率の低さ」を背景に、新入社員に対する支援の強化施策として、オンボーディングの取り組みが注目されています。

参考:新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します|厚生労働省

オンボーディングの効果・メリット

生産性を高められる

効果的なオンボーディングが実施できれば、新入社員がパフォーマンスを発揮するまでの期間が短くなります。
就業規則や社内ルール、業務に必要な知識などをわかりやすく伝え、新入社員が新しい環境下で能力を十分に発揮できるようサポートをしましょう。新卒社員や経験が浅い社員の場合は、ビジネスマナーなど社会人の基礎知識を学べる機会も提供できるとよいでしょう。

人材育成施策をアップデートできる

一般的な新人研修ではトレーナーに、OJTではチームに教育が任されます。
一方、オンボーディングでは会社全体として体系的にさまざまなプログラムを提供し、全社で横断的に、あるいはチームで横断的に新入社員のフォローを進めていくことになります。
社内でのコミュニケーションが活性化していくことで、新入社員だけでなく会社全体としての連携力強化にも繋がります。社内全体で新入社員を受け入れ、全社的に協力しながら人材を育成していくことは、企業の風土・文化形成にも有効です。

従業員満足度の向上

新入社員がスムーズに組織になじめるようになることは、従業員満足度の向上にも繋がります。
多くの新入社員は、自分が企業でどのような役割を担うことになるのか、どんなことを期待されているのかといった不安を抱いています。そのような不安を抱く新入社員と、組織を繋げる役目を持つのがオンボーディングです。
しっかりとした受け入れ体制をとることで、組織の一員として認められたという従業員満足に繋がる効果が期待できます。

以上のように、オンボーディングを実施することは、新入社員の早期かつ円滑な組織適応を支援し、実力を最大限に発揮させることに繋がります。

オンボーディングの導入方法

オンボーディングを導入したい場合、次の5点について考えていきましょう。

  1. 目標設定
  2. スケジュール・プログラムの作成
  3. オンボーディングの社内共有・環境構築
  4. オンボーディングの実践
  5. 振り返りと継続的な改善

一つずつ解説します。

1. 目標設定

まずは、オンボーディングを実施することで達成したい目標を設定します。
新入社員に習得してほしいスキル、活躍してほしい場面、どのようなマインドで業務にあたってほしいかといったことを具体化しましょう。
オンボーディングは、新入社員一人ひとりの個性やスキルに合わせてカスタマイズをする必要がありますが、基礎としての最終目標が定まっていることで、個人差によるブレを最小限に抑えることができます。

2. スケジュール・プログラムの作成

オンボーディングで実施する内容のスケジュールを考えてみましょう。
入社1週目の目標、1ヶ月目の目標、1年目の目標…と、細かく期間を区切ることで、スケジュール管理がしやすく、新入社員が期間内に習得すべきことも明確にすることができます。
達成が見込める目標を細分化して設定し、その達成を周囲がサポートすることで、新入社員は成功体験を積み重ねていくことができます。

オンボーディングには、各種面談やミーティング、メンター制度の適用、キャリア相談窓口など幅広い施策が含まれます。
プログラムは、新入社員に一律同じものを用意するのではなく、個々の個性やスキルに合うように調整することが重要です。

3. オンボーディングの社内共有・環境構築

“すべての部署や従業員が新入社員を歓迎しサポートする”という意識づけをしましょう。
作成したオンボーディングのプランは、配属部門や人事部門だけでなく全社的に共有することが望ましいです。
たとえば、「職場での挨拶や声掛けを増やす」「部署でのランチ会を定期的に実施する」というように、日常的なコミュニケーションを活性化することもオンボーディングの一環といえます。
オンボーディング実施を周知することで、新入社員をサポートしようという社員ひとりひとりの意識が芽生え、オンボーディングを実施しやすい環境の構築に繋がります。

4. オンボーディングの実践

プランが完成したら、オンボーディングを実施していきます。
プランに沿った研修や交流会などを行いつつ、課題点が見つかった場合は段階的に解消していきます。
新入社員がスムーズに職場に馴染めるよう、人事やリクルーターが小まめにコミュニケーションを図り、仕事面と精神面のケアを行いましょう。
オンボーディングは、プラン通りに進めることが重要なわけではありません。
新入社員のサポートをすることが最大の目的のため、新入社員としっかりと向き合い、密なコミュニケーションを取りながら進めていくことが重要です。
プラン通りにいかない点も多々出てくる可能性がありますが、都度プランを調整するなど、臨機応変に対応していきましょう。

5. 振り返りと継続的な改善

オンボーディング実施後は、内容の振り返りを行います。
オンボーディングをした側と受けた側、双方の意見を聞くことがポイントです。
こうして培われたナレッジを、オンボーディングの原案に反映させ、次回以降のプランニングに役立てます。こうしたPDCAサイクルを回すことは、人事部門の強化や社内全体のコミュニケーション向上や社員のエンゲージメントを高めることにも繋がります。

オンボーディングの具体的な実施例

オンボーディングの具体的な施策例を入社前、入社後に分けてそれぞれ紹介します。

<入社前>

  • 入社前研修
  • 新入社員向けの情報提供
  • 先輩社員とのコミュニケーション、メンター制度
  • 内定者同士の交流
  • 資格取得に向けた勉強機会の提供
  • 職場見学、インターン

<入社後>

  • OJT
  • フィードバック
  • 研修プログラム
  • 交流会・イベント
  • 1on1面談
  • スキルアップ研修

以上が一般的なオンボーディングの施策例です。

施策によっては、入社前に実施したことを入社後も継続できるものもあります。
例えば、メンター制度がその一例です。入社前から親しくしていた先輩と、入社後も定期的に交流できる機会があるということは、新入社員にとってかなり心強いに違いありません。
ひとたび現場に配属されると、他の部署との交流が少なくなってしまう企業も多いかと思います。新入社員に限らず、他部署間の交流の機会を多く設けることで、社員のエンゲージメントを高めることができるかもしれません。

オフボーディングとは

オンボーディングとよく似ている言葉に「オフボーディング」があります。

オフボーディングとは、従業員の退職の意思表明から、実際に退職するまでのプロセスを指します。快く送り出すことで、退職後も良好な関係を築けるようにする目的があります。
新人の採用から戦力化までの受け入れプロセスを指す、オンボーディングの対義語です。

現在企業では、退職した従業員と良好な関係を築くことが重視されるようになってきています。背景には、SNSなどで発信される退職者の声が、会社の評判に関わることがあげられます。

また、転職が当たり前になり、人材の流動化が進む中、個人のキャリアは多様化しています。
それに伴い、終身雇用時代の「退職者=裏切者」という考え方は変化し、自社を辞めた人を再雇用する企業も増えています。再雇用のメリットは、自社で働いた経験があるため、能力や人柄について把握できているので、ミスマッチが少ないことなどがあります。

オフボーディングを活用すれば、退職者の不満を知ることも可能です。それを自社の改善に生かせば、定着率の向上にも繋がるでしょう。

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【まとめ】即戦力化と離職防止・定着率アップのために

オンボーディングとはどのようなものなのか、実施する目的や効果、導入方法について解説してきました。

オンボーディングは、新規採用者の即戦力化と離職防止を目的とした、採用から戦力化までの一連の受け入れプロセスのことです。
効果的なオンボーディングが実施できると、新入社員の「早期離職防止」や「定着率の向上」に繋がり、それはやがて企業の発展にも貢献するでしょう。

オンボーディングの成功のためにも、まずは人材を採用していかねばなりません。
いくら優れたオンボーディングを実施しても、新入社員が自社にマッチする人材でなければ、「早期離職防止」や「定着率の向上」の根本的な解決には至りません。

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