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ハインリッヒの法則とは?重大なトラブルを未然に防ぐためのポイントを解説

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建設現場における転落事故や営業先への自動車運転中の追突事故など、業務の現場では様々な事故が発生します。このような重大なトラブルを未然に防ぐための実践的な法則が、「ハインリッヒの法則」です。

この記事では、ハインリッヒの法則の概要、ハインリッヒの法則で重要なヒヤリ・ハットとその事例、会社における重大なトラブルを未然に防ぐポイントを解説します。

ハインリッヒの法則とは?

ハインリッヒの法則とは、1920年代にアメリカのハーバード・ウィリアム・ハインリッヒが提唱した重大事故に関する法則のことです。ハインリッヒは多くの労働災害を詳細に調査した結果、下記のような法則を導き出しました。

1件の重大事故が起こった背景には、軽微で済んだ29件の事故、そして事故寸前の300件の異常が隠れている

上記の結果から、ハインリッヒの法則は「1:29:300の法則」とも呼ばれています。ハインリッヒの法則は、建設現場や医療現場などのリスクを伴う職場環境をはじめ、一般的なオフィスワークでも活用されている法則です。厚生労働省では、事故発生防止につながる安全衛生の知識として紹介しています。

似ている法則「バードの法則」

ハインリッヒの法則と同様の結果は、他の研究でも報告されています。アメリカの21業種、約175万件のデータ分析から導き出された「バードの法則」では、「1:10:30:600」という比率が示されています。

1件の重大事故の背景には、10件の軽傷事故、30件の物損事故、そして600件のニアミスが存在するという法則です。比率に差異はありますが、1件の事故の背景には数多くの重大事故につながる事象があることを示している点では同じです。このような大規模な調査からも、ハインリッヒの法則が示す経験則の有効性は証明されています。

ハインリッヒの法則で重視されるヒヤリ・ハット

ハインリッヒの法則で重視されているのは、重大な事故や災害の背後にある数多くの軽微な異常です。日本では、この軽微な異常のことを「ヒヤリ・ハット」と呼び、職場の安全衛生に活かしています。

ヒヤリ・ハットとは、仕事中の「ヒヤリ」としたことや「ハッ」としたこと、すなわち、危ないことが起こったものの、事故や災害に至らなかった出来事のことです。ハインリッヒは重大な事故や災害は人為的に制御できるものではなく、このヒヤリ・ハットをなくすことが重要であると主張しています。

ヒヤリ・ハットの事例

それでは、ヒヤリ・ハットには具体的にどのような事例があるのでしょうか。厚生労働省が「職場のあんぜんサイト(※)」にて公表しているヒヤリ・ハット事例をもとに、業種別に一例を紹介します。

(※)出典:厚生労働省「職場のあんぜんサイト」をもとに作成

建設業

高い足場での作業や、重い資材の運搬などを伴う建築業では、多くのヒヤリ・ハット事例が報告されています。

  • 足場の組立工事中に身体が不安定となり、転落しそうになった
  • クレーン作業中につり荷が旋回し、作業員と激突しそうになった
  • 作業中に工事器具の電源が勝手に入りそうになった

運送業

長距離の輸送や大型トラックの操作などが伴う運送業では、主に運転中のヒヤリ・ハット事例が多くなっています。

  • 夜間走行中に眠くなってしまい、歩行者と接触しそうになった
  • 狭い道でトラックを後退していたところ、誘導員を電柱とトラックで挟みそうになった
  • 歩車分離信号機で勘違いをし、歩行者をひきそうになった

製造業

様々な工具や機器を扱う製造業では、多種多様なヒヤリ・ハット事例が報告されています。作業中だけでなく、フォークリフトなどで資材を運搬する際にも生じています。

  • ボール盤でステンレス板に穴あけ作業中、手袋が巻き込まれそうになった
  • 調整のために機械をまたごうとしたとき、漏電箇所から感電しそうになった
  • フォークリフトで市場内荷下ろし中に、後方にいた作業員と激突しそうになった

このように、多くの現場でヒヤリ・ハットな要素は数多く潜んでいます。ただし、あくまでもこれらのヒヤリ・ハットは業務に従事する方により発見され、報告されたものでしかありません。実際には、業種や業態、屋内や屋外などを問わず、様々な状況や場面でヒヤリ・ハットが生じていると考えられます。

ハインリッヒの法則から学ぶ教訓

ハインリッヒの法則から学べることは、重大な事故やトラブルを防ぐために、日頃から小さな不注意や不安全な行動を見逃さず、改善することです。

そのためには、ヒヤリ・ハットした経験、ヒヤリ・ハットへつながる事象をいち早く把握し、情報を収集する必要があります。また、ヒヤリ・ハットが重大な事故やトラブルとなる前に、素早く対処することが大切です。

会社での重大なトラブルを未然に防ぐためのポイント

ここからは、会社においてヒヤリ・ハットを早期発見・改善するための具体的な方法を紹介します。下記のポイントを参考に、重大なトラブルを未然に防ぎましょう。

小さなミスや異常を従業員に報告させるルールをつくる

ヒヤリ・ハットの早期発見には、従業員による報告が大切です。「いつ、どこで、何をしたときに」などを記載する報告書を提出するルールをつくりましょう。

ヒヤリ・ハット報告書のルールで大切なことは、「速やかな作成・提出」と「客観的で詳細な記述」です。従業員に対して、ヒヤリ・ハット発生後の記憶が鮮明なうちに報告書を提出するよう周知してください。また、報告書は5W1Hを踏まえた客観的でわかりやすい内容が望ましいです。

改善する担当者を決め、すぐに対策できる体制を整える

報告されたヒヤリ・ハットは、早い段階で改善することが重要です。改善する担当者を決定し、対策できる体制を整えましょう。

担当者は、報告書をもとに発生の状況を振り返り、その原因を分析します。振り返りで大切なことは、客観的な状況の把握です。どのような状況であったかの事実確認に焦点をあて、発生のプロセスを分析してください。

状況と原因を把握したあとは、ヒヤリ・ハット発生を防ぐための対策と体制作りを実施します。対策例には、ガイドラインやチェックリストを作成する、現場の作業プロセスを改善するなどがあります。

なお、対策実施後に追跡評価をおこない、ヒヤリ・ハット発生が減少したか確認すると、対策の有効性を高めることができます。

事故が自社で起きる可能性がないか確認する

重大なトラブルを防止するためには、自社以外で発生した出来事を参考にすることも大切です。同業他社、あるいは同じような作業をおこなう会社で起きた事故のニュースを知った場合には、自社での業務プロセスに置き換えて検証するとよいでしょう。

また、さきほど紹介した厚生労働省の「職場のあんぜんサイト(※)」では、様々な場面で生じるヒヤリ・ハット事例が掲載されていますので、一度確認してみるとよいでしょう。

(※)参考:厚生労働省「職場のあんぜんサイト」

ハインリッヒの法則の考え方を取り入れ、重大なトラブルを未然に防ぎましょう

ハインリッヒの法則は、多くの労働災害から統計的に導き出された経験則です。1件の重大な事故やトラブルの背後には無数の軽微な異常があり、その軽微な異常を起こさないようにすることが、重大なトラブルを防ぐことにつながると指摘しています。

ヒヤリ・ハットは、建設業や運送業をはじめ様々な場面や状況で生じています。オフィスワークの領域においても同様です。したがって、ヒヤリ・ハットを早期に発見し、対処することが大切です。

会社でヒヤリ・ハットに対処する際は、小さなミスや異常を報告させるルールを作りましょう。また、発見したヒヤリ・ハットを改善する担当者を決め、速やかに対応する体制作りも重要です。ハインリッヒの法則を、会社のリスクマネジメントにぜひ活用してください。

【参考文献】

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